TEDZUの失敗(滑落事故)から学ぶ4つの雪山富士山の注意点

この記事は雪山登山をする際にやってはいけないという教育のためにまとめました。10月末に雪山富士山山頂でニコニコ生でライブストリーミングをしていた雪山知識と経験のない男性 TEDZU氏の が滑落してしまったニュースから今後同様の過ちを起こさないようにと願って。

加えて、動画を見たところによるとこの男性は、山好きで動画を生配信していたというよりは、ただ動画のビューがほしかっただけで山に感謝することをしていない登山や自然に無知な人だったように思えます。

日本一高い山である富士山であるにも関わらず、この男性の登山ギア(装備)から明らかに経験が乏しいことがわかり、そういった悲しい男性についてネットに流れてしまって人生を終えるというのはなんとも悲しいものです。

富士登山とはいえど、夏山と冬山では昼と夜のように全く違う顔を見せる富士山。夏山富士登山は正直簡単です。

私も12歳の頃に親戚と夏山に登りTシャツに靴という軽装でも問題なく登ることができました。また登山道も見えます。たとえ曇っていたとしても、景色は見えずとも岩だらけの山をひたすら登っていけば山頂に行くことさえできるのですから。ただ夏山は誰でも登れるということで非常に混雑し、ディズニーランドの行列のごとく長い列を待ちながら登るという人気山ならではの残念な光景を目にすることもあるのも観光地ならではかもしれませんが、冬山は一変して表情を変える危険な山でもあることを知っておくべきなのです。

冬山は冬山の装備が非常に重要です。というのは雪は天候によって様々な形になり、表面で見える形と表面では分かりにくい危険な箇所もあるからなのです。

このニコニコ動画を生配信していた「 Tedzu 」 さんは動画をよく見てみると分かりますが、どうみても冬山初心者であることが分かります。地上では10月といっても最近まだ半そでや薄い長袖でも過ごすことができますが、日本一の山富士山はそうはいきません。特に登る前の経験や知識が問われるのが冬山です。

では動画映像から滑落までを分析してみましたので、何が悪かったのかをチェックしていきましょう。 

1つ目の失敗:間違った靴 

雪山富士山で間違った靴

見た感じ登山靴ではない感じがします。もし登山靴だとしても何かが足りません。何だと思いますか?そうです「アイゼン」を靴に装着していません。これでは雪の上でも滑ると言っているわけですし、写真をみても靴底に歯が一切見えないはずです。 

この下の画像ですが、足元から靴下のような白い色がみえますが、どうみても冬山用の靴下を履いていないようにも見えます。ウールの厚手でも寒い雪山富士山、これでは凍えます。 

雪山富士山で間違った靴と靴下

2つ目の失敗: ピッケル はない

この Tedzu さんはトレッキングポールだけを持って雪山を歩いていたのです。こういう時は万一のためにトレッキングポールではなくピッケルを装備するべきでしょう。この時点だけでも知識と経験に欠けていることが分かります。 

ピッケルがない
なぜ2本一緒に絡まっている?手首に紐を絡めていればならないはず。

また名の知れない安いトレッキングポールを使っていたようですね。命を守るギアですから安いもの、特に雪山を甘くみてはいけません。 

もし雪山に登るなら、ピッケを持ってトレーニングをしましょう。万一の際に、山の斜面に引っ掛ければ滑落してもある程度のところで止ることもできるのです。この Tedzuさん、ピッケルというもの自体しらなかったにちがいありません。 

3つ目の失敗:生配信することだけに集中していた 

こちらは滑落した際に、飛んでいったiPhoneです。 

落した際に、飛んでいったiPhone

動画内では、撮影することや手の感覚がないことだけに気がとられていたことがこの大きな過ちである滑落に繋がったに違いありません。しかも滑ると言っていたエリアは影になっていた上に30度くらいの斜面だったのですから。 

しかもカイロを持っていなかったという点でも落ち度があります。

バッグと一緒に落ちたモバイルバッテリーのようなもの

こちらの写真はバッグと一緒に落ちたモバイルバッテリーのようなもの。生配信の際に使っていたのかもしれません。

5月に富士山に登ったようですが、自然はそう甘くはありません。雪の量も5月と10月では大きく異なるのです。

スマホを手に持ち、手が悴んで後半に手袋をはめていましたが時すでに遅し。スマホ操作をしたかったのでしょう、素手で行っていたのは痛い行為でもあります。 

4つ目の失敗:単独行動

必要な冬ギアがない上に、単独行動していたというのは彼の失敗でもあります。また冬山に絶対入山してはいけないという法律はありませんが、自己責任となります。

iPhoneとモバイルバッテリーなどを繋いでいた線?

この左側の紐のようなものは、きっと生配信のためにiPhoneとモバイルバッテリーなどを繋いでいた線かもしれません。ただもし Tedzuさんがハーネスなどを登山していたロープなどに引っ掛けていたら命は助かっていた可能性は非常に高かったでしょう。

もし雪山に登る際は、経験者やプロ登山者と登るべきでしょう。例え夏山だけでトレーニングをしていたとしても、雪山では感覚が全く異なります。合わせて適切な登山装備をすること、そして経験をしっかり積むことが大事なのです。

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